「泥カン」に行ってきた/IT業界は泥じゃないとこもある

さて、遅ればせながら通称泥カン「情報系学生・若手エンジニアのための交流企画〜IT企業はほんとに泥のように働かされるのか〜」に行ってきたのでレポート。

既に、色々イベントレポートがあるのでそちらも参照。
http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/20080714/p2
http://d.hatena.ne.jp/gomi-box/20080712/1215872147
http://nishioka-blog.com/2008/07/it.html
http://ceonews.jp/archives/2008/07/post_350.html
http://d.hatena.ne.jp/camelmasa/20080712/1215881070
http://d.hatena.ne.jp/hayamiz/20080715/1216090293
http://d.hatena.ne.jp/tamuken1986/20080713/1215963662
http://www.atmarkit.co.jp/news/200807/14/todai.html

自分は、のんびり学生をやっている82世代なので、現役大学生の86世代とパネリスト側の76世代の中間で本来の対象者じゃないんだけれども、中間的な立場としてIT業界をどう捉えるべきなのかはっきりしていないので参加してきた。
今回モデレータを勤められたのが「キャズムを越えろ!」の和蓮和尚さんということで、IT業界をポジティブに捉えられる話が聞けるんじゃないかと思って期待してたし。

パネルでは、IT業界の業種を簡単に紹介しパネラーの立ち位置を自己紹介した後で、パネルの人達にとっては『IT業界は泥じゃない』という表明が。
まぁ、プロフィールを見るとそりゃそうだという話も無くはないんですが(笑)



50分とたっぷり取られた質疑応答の中で、様々な質問が出たのだけれどもそれについては他のイベントレポート参照。
主にIT業界全体や大手向きな質疑応答が続いていて、和蓮和尚さんから「では、せっかくなのでベンチャーに関する…」とベンチャー向けの話になってきたので、自分の疑問を聞いてみた。

  • なぜIT系ベンチャーは、はてな界隈やTwitterではメインストリームに見えるのに、一般的な学生の就職先として可視化されないままなのか?

はてな界隈を見ていたりTwitterと言った所ばかり見ていると、IT系ベンチャーが何をやっているかというのはメインストリームの話題の一つなのに、一般的な学生の就職先や認知度となると一桁は確実に落ちるし、酷いと二桁落ちてしまうかもしれないという現状がある。
実際、自分の今居る研究室でも色々な大学からの寄り合い所帯なのにも関わらず、M1の中で就職先として考えられているのはIT業界で言うと製造業・ベンダー止まりで、他は金融かコンサルとかそんなもん。
学生の認識が古いままなのか、企業側の認知努力が足りないのか、果たしてどちらなのかというのがはっきりしていなかった。
情報系の学生はもちろんのこと一般的な学生にとっても、IT系ベンチャーのような企業を知らずに製造・ベンダー以外の消極的な選択肢として10年泥なSIer協力会社に行くことは不幸だし、IT系ベンチャーとしても手広く人材を集められないのは不幸で、お互い不幸なままじゃないのかなぁと思った次第。


ウノウ尾藤さんの回答としては、「ベンチャーキャピタルは投資額が少ないから、盛り上がりが足りないという面もある」ということがあった。
また、ゲストのマイネット・ジャパン社長上原さんからは、「ベンチャーは企業体制として未熟な面もあるので、普通の人が行くと不幸になってしまうんじゃないか?ベンチャーを知っている、エッジな人間だけで十分じゃないか?」というような意見もあった。

確かにもっともな話で、上原さんは『自分がセットした「自分の価値を最大化する年齢」までの期間を”心折らずに”夢追い続けていることが一番大事』とBLOGのレポートでも言われているけれど、一度折れてしまうと二度と立ち直れないケースもあるし、そういう意味ではベンチャー企業側も成熟するべきだし、学生側ももっと自立すべきかなぁなんて思った。

とは言え、泥カンに来られているベンチャー企業の方を見ると、これは面白そうな世界だしこれから盛り上がっていくんだろうなぁ。
でも、皆さんのプロフィールを見ると一度大手企業に就職されている方がほとんどなんで、泥を舐める必要もないけれど5〜6年は真っ当な企業で働くと幸せになれるのかなぁ?とか思ったり。


その後の懇親会でも、様々な方と話すことが出来て凄く面白かった。
上原さんに学生が何人か集まってきていたシーンが有ったのだけれども、そこで『これが、そう(学生にIT系ベンチャー企業が可視化される瞬間)だよ!』と自分に言ったのが、なんとも印象深い。感動的でさえ、あった。
キャズムを越えろ!」第一回に参加した時も思ったけれど、学生側はもっとこういうイベントに出て世界の広さを知るべきなのかもしれない
今回のイベントがあえて少人数定員で行われていたので、76世代と86世代の比率がいい感じだったから良かったけれど、これが学生側の人数が増えたらどうなるんだろうなぁとか思ったり。それはそれで、カオスで面白そうだけど(笑)



しかし、どの企業の方もアルバイト募集してたのには笑った。東大生が多かったのもあるけれど、どの企業も優秀な人材欲しいんだろうなぁ(笑)
自分は技術的にはへっぽこだし、所属している研究室の方針により開発のアルバイト禁止なので実際に働けないのが残念だけれども、来られていた方の企業で働ければ色々見えてくるものもあるんだろうなぁとか思ったり。
参加された皆様、ありがとうございました。