パニック時に全く行動できないという話

小熊さんから、『実際、非常時にパニックになって全く行動できなくなる人がいるが、何故なんだろう』というコメント。
確かに、「事故時にパニック起こしている余裕あったら動けよ!」と思うんだけれども、何かあると動物は反射的に硬直状態になってしまうと言うことを考えると、肉体的に硬直した結果として精神的にも硬直が起きてしまうんじゃないかと思ったりもする。
肉体的に硬直した結果であるため、考えるよりも早く体が動くようにならないと駄目なんじゃないかと思ったり。

練度が低い作業でのパニック時の誤操作の代表例として、ブレーキ・アクセル踏み間違い事故というのがあると思うけれど、自分も免許取得1年目の時期にやってしまった経験があるので人のことを笑えない。
と言うか、非常時のパニックというのは極度に経験が浅い場合に起こりがちなんじゃないかと思う。
実際、離陸時の墜落事故というのも免許取得以前の単独飛行でサブG(マイナスG〜1G以下)を経験したことないパイロットで多かったり、着陸時の墜落事故ではスピンを経験したことない場合で多く起こったりするし。
まぁ、航空なら訓練すればいいの一言で済むんだけど、昨日述べたように他の分野ではそうはいかない。
「止まるな!動け!」って誰か言うしかないんだよねぇ。
軍隊でも、戦闘時に上官が「動け!」とか「撃て!」とか命じれば動く率が上がるようだし(これは、戦闘行動を本能的に忌避しつつも、上官に責任がいくということで初めて行動するという要素も強いけど、命令されることで反射的に行動しているという要素もあるだろう。きっと)