家電におけるUIの話

何かと話題の「Wiiテレビの友チャンネル」家電業界的には黒船襲来的状況なんじゃないかと思ったりしたけれど、『Wiiテレビの友チャンネルが家電業界に与えたメガ・ショックとは』と業界的にも騒がれてるらしい。
卒論では、今後情報家電のハードUIが「ポインティングデバイス+数個のボタン」になるという状況を想定し、離れた距離でも操作閲覧のしやすいズーミングするインタフェースをテーマにした。
いわゆる10 feet UIという状況では、距離が離れた際のメニュー項目の可読性が問題になってくるため、文字サイズや表示内容が距離に応じて可変するようなインタフェースを提案試作してみた。一応、出来の悪い論文ながら本文もWebに載せているので興味がある方は見てみてほしいと思う。
この卒論、「テレビの友チャンネル」のリリースがもう少し早ければ、この研究は新規性の低い後追い研究になってしまった訳で、任天堂の居間を乗っ取るという戦略性の深さに驚愕する限り。
任天堂に新規性の高いUIばっかやられてたら、UI研究がどんどん難しくなってしまうがな!
まぁ、この状況に恐怖した情報家電メーカによってUI研究の体制が強化されれば、UI研究的にも色々面白くなってくるかもしれない。とは言え、情報家電の処理能力を考えると分の悪い状況な訳で、シンプルだけど躍動感のあるUIをつくるのはしんどいかもしれない。

ソニーPSXでもっと家電とゲーム機の融合を目指せばよかったのに、PS3でさえグダグダな現状を見ると家庭用ゲーム機戦争におけるソニー復権はしばらくは無いのかもしれない。

しかし、最近PCやら他メディアに押されっぱなしだったTVも、Wiiのような新しいメディアに掬い上げられる事で、TV復権を目指せるかもしれないのが興味深いところ。